欠航・遅延で「損をする人」の共通点(国内線):JAL・ANA・LCCの補償条件と必要書類まとめ

国内線の欠航・大幅遅延で、ホテル代や交通費を自腹で払って終わらせた経験はありませんか?
それ、損している可能性があります。
実はこの出費、状況によっては航空会社が精算してくれる場合があります。さらに、条件が合えばクレジットカード付帯の旅行保険(遅延・欠航関連)で補償される場合もあります。
ただし、必ず出るわけではありません。 欠航・遅延の原因や各社のルール、手続きのタイミング、そして領収書や証明書が揃っているかで結果が変わります。
だからこそ、損をするかどうかは保証される条件と必要な書類を知っているかどうかで決まります。
この記事では「宿泊費・交通費が精算できる条件」と「残すべきもの(必要書類)」を、詳細にまとめていきます。(今回は国内線について扱います)
この記事の結論
まず、保証されるお金は以下の2つに分けて考えてください。
- ① 航空券そのもの(変更・払い戻し)
- ② 追加でかかった費用(宿泊費・交通費など)
①と②では、保証される条件や必要書類が異なります。②が精算されるかどうかは、以下のルールで決まります。
- 原因がすべて:宿泊費・交通費が出るのは、基本的に「航空会社都合(機材故障など)」の時だけです。
- 悪天候は対象外:例えばJALは、悪天候・自然災害による費用は「利用者負担」と明記しています。
- 基本は後日精算:その場で現金はもらえません。「立替払い→後日申請」が基本です。
- 領収書を忘れずに貰う:ANAは「領収書必須+30日以内申請」です。ホテルの領収書は決済時しか貰えない場合があり、忘れると保証対象外です。
- LCCはシビア:Peach等は原則「補償対象外」。さらに決定前にキャンセルすると権利を失うこともあります。
まず整理:最初に確認するべきことは、この2つです
欠航・遅延が起きたとき、最初に確認するべきポイントは次の2つです。
- 原因が何か(航空会社都合か、悪天候などか)
- その便が「欠航」「大幅遅延」として確定しているか
この2つを確認しないまま動くと、あとから精算できた可能性がある費用まで自己負担になりやすくなります。 JALは、悪天候・自然災害などによる地上交通費・宿泊費はお客さま負担となることを案内しています。 ANAも、機材故障など当社に起因する場合に諸費用(宿泊費・交通費等)を定める範囲で支払う旨を案内しています。
「損をする人」の共通点は、ほぼこの3つです

共通点①:原因(航空会社都合か、悪天候などか)を確認しない
宿泊費・交通費の精算は、原因で扱いが分かれます。 JALは、悪天候・自然災害などによる地上交通費・宿泊費はお客さま負担となることを明記しています。 ANAも、機材故障など当社に起因する事由の場合に諸費用(宿泊費・交通費等)を定める範囲で支払う旨を案内しています。 原因を確認しないと、そもそも精算の対象になり得るかどうかが分からないまま手続きが終わってしまう場合があります。
共通点②:領収書と、公式表示の控えを残さない
宿泊費・交通費の精算は、領収書や確認資料が前提になります。 ANAは、宿泊費・交通費などの立替費用精算の場合は領収書を用意すること、そして予約便出発予定日(欠航・遅延発生日)から30日以内に申込みすることを明記しています。 領収書がない、期限を過ぎる、公式表示の控えがない、といった状況だと、手続きが進まない場合があります。
共通点③:欠航・大幅遅延が確定する前に、自己判断でキャンセル・変更する
LCCでは特に注意が必要です。 Peachは、欠航・大幅遅延が決定していない便を先にキャンセル・変更した場合、お客様都合の取扱いとなり、払い戻し・振替の対象外となる旨を明記しています。 したがって、最初に行うべきなのはキャンセルではありません。 公式サイトやアプリで「欠航」「大幅遅延」「特別対応」などの案内が出ているかを、公式で確認することが必要です。
宿泊費・交通費が精算できるのは、どんなときか
ここでいう「精算」は、いったん自分で支払った宿泊費・交通費を、領収書などを添えて後日申請することです。 会社ごとに扱いが明確に分かれるため、ここは整理して理解しておく必要があります。
JAL(国内線)
JALは国内線の案内で、悪天候・自然災害などによる遅延や欠航に伴う地上交通費・宿泊費は「お客さま負担」としています。 また、遅延・欠航で宿泊費や交通費が発生した場合、発生事由により取り扱いが異なること(悪天候等はお客さま負担、機材故障などは定める範囲で支払い)をFAQで案内しています。
ANA(国内線)
ANAは、機材故障などが理由の振り替えに伴う諸費用として、到着遅延・欠航に伴い発生した宿泊費・交通費を、定める範囲で支払う旨を案内しています(例として上限金額の記載もあります)。 さらに、諸費用の精算方法として、宿泊費・交通費などの立替費用精算の場合は領収書を用意すること、そして予約便出発予定日(欠航・遅延発生日)から30日以内に申込みすることを明記しています。
LCC(Peachの例)
Peachは、欠航や大幅遅延に伴い必要となった代替交通手段の交通費、宿泊費などは補償の対象外と明記しています。 また、欠航・大幅遅延が決定していない便をキャンセル・変更した場合は、お客様都合の取扱いとなり、払い戻し・振替の対象外となる旨も明記しています。
手順は5つです(この順番で進めると迷いにくい)
手続きは、次の順番で進めると取りこぼしが減ります。
- 購入経路を確定する(公式/旅行会社/パック)
- 公式の案内を確認する
- その便が「欠航」または「大幅遅延」として確定しているか
- 手数料なし変更・払い戻しなどの案内が出ているか
- 航空券の手続きを行う(変更か、払い戻しか)
- 宿泊費・交通費が発生しそうなら、証拠を残す(次章の必要書類)
- 後日、精算と保険申請を行う(期限に注意)
Peachは、決定前にキャンセル・変更すると対象外となる可能性があることを明記しています。したがって、手続きを急ぐ前に、公式の案内を一度確認することが重要です。
必要書類(最低限):これがないと手続きが進まない場合があります
最低限、次のものは揃えてください。
- 予約情報(便名・日付・予約番号)
- 公式案内の控え(欠航・遅延、大幅遅延、特別対応が分かる画面のスクリーンショット)
- 領収書(宿泊費・交通費)
- (取得できる場合は)遅延・欠航証明
- (クレジットカード保険を使う場合は)カード決済の証拠(利用明細、決済メール等)
ANAは、宿泊費・交通費などの立替費用精算の場合に領収書を用意することを明記しています。 このため、領収書と公式案内の控えが揃っていないと、精算や確認が進まない場合があります。
もう一段差が出る:クレジットカードの航空機遅延保険
航空会社の精算が期待できない場面(悪天候、LCCなど)では、クレジットカード付帯保険が検討対象になります。 ただし、クレジットカード保険は「持っているだけ」で自動的に適用されるとは限りません。 例えばJCBは、2023年4月1日出発以降、旅行代金を対象カードで支払うことで旅行傷害保険・航空機遅延保険が適用される、と告知しています。 JCBプレミアムサイトでも、保険適用対象の代金を保険付帯のあるカードで支払い済みであること(出発日が2023年4月1日以降の旅行から適用)が条件として示されています。 最低限ここだけ確認してください。
- 航空券(または旅行代金)をどのカードで決済したか
- そのカードの遅延保険が「そのカードで支払った場合に適用」という条件(利用付帯)になっていないか
- 領収書や証明など、提出できる資料が揃うか
実例(国内線):深夜到着で宿泊が必要になったケース
実際に私が体験したケースです。 JAL便で羽田空港に到着した際、遅延により到着が深夜となり、公共交通機関が終了して目的地まで辿り着けなくなりました。
このとき、自己判断で諦めず、手荷物受取所にいたJAL係員にその場で相談しました。 その結果、「1万5000円までの交通費・宿泊費が補償される」という具体的な説明を受け、請求に必要な書類もその場で受け取ることができました。
以下のような書類を受け取りました。

私はその後、近隣(蒲田)のルートインに宿泊し、領収書を保管して無事に手続きを行いました。
まずは現場の係員に相談することで、その便に対してどのような対応が取られるか(上限金額や配布書類)が判明することもあります。困ったときは、空港を出る前に係員に声をかけることが重要です。
まとめ:最低限ここだけは押さえます
- 国内線でも、原因が航空会社都合(機材故障など)の場合に、宿泊費・交通費が精算できることがあります(ANAは諸費用の案内で明記しています)。
- 精算は自動では進みません。領収書と公式表示の控えがないと、手続きが進まない場合があります(ANAは領収書と期限を明記しています)。
- 決定前の自己判断キャンセルが不利になる場合があります(Peachは決定前キャンセル・変更で対象外となる旨を明記しています)。
- クレジットカード保険は「そのカードで支払ったか」で結果が変わります(JCBは条件改定を告知しています)。
注記:各社の取り扱いは変更される可能性があります。精算・保険の可否は、必ず最新の公式案内と約款に従ってください。